第10回<大正13年>全国中等学校野球選手権大会

紀和大会

 参加校6校、それぞれ2試合行われ、2勝チームをもって決勝を行う制度を採用した。
<第1次リーグ>
 和歌山商 17-5 田辺中
 郡山中 12-11 海草中
 和歌山中 16-2 和歌山工
<第2次リーグ>
 和歌山中 18-0 田辺中
 海草中 14-6 和歌山工
 和歌山商 21-6 郡山中

<決勝> 和歌山中 18-3 和歌山商
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
和歌山中 3 2 7 0 1 1 0 1 3 18
和歌山商 1 1 0 0 0 0 1 0 0 3

 戦前、和歌山商チームの充実から推して相当善戦を期待されたが中村投手が散々打たれ安打19本を浴びて全く一方的試合に終わった。

全国大会

<2回戦> 和歌山中 2-4 広島商
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
和歌山中 0 0 0 1 0 1 0 0 0 2
広島商 0 0 0 1 0 0 3 0 × 4

 両軍技倆伯仲して好試合を展開した。和歌山中は4回表に寺井四球、二死後、小川の左翼線上三塁打に1点を先行すれば広島商もその裏、豊田中前安打失に二進し、花山の適時安打に同点となる。
 和歌山中は6回由良遊匍一失に生きバントに送られ、山本の三塁突破の安打に勇躍生還、逆に1点リードした。しかし粘り強い広島商は8回を迎え地力を発揮して和歌山中内野陣のエラー続出に乗じて3点を挙げ再度逆転せしめて広島商勝つ。