第64回<平成4年>選抜高等学校野球大会

<1回戦> 水戸商 1-2 南部
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
水戸商 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
南部 1 0 0 0 0 1 0 0 × 2

 バントを駆使した南部の攻撃が際立った。1回南部は四球の山本を一死から稲葉が右中間三塁打で迎えて先制。6回は山本の四球を足場に湯川の送りバント、遊ゴロ失で一死一、三塁とし、上野が投前に絶妙のスクイズを決め、無安打で決勝の1点をもぎとった。主戦谷本も4回に1点を許したが外にカーブ、内角にシュートを配すコンビネーションで水戸商を3安打に抑えた。
 水戸商は4失策で攻めのリズムを失い、好投の伊藤を援護できなかった。

<1回戦> 帝京 1-0 日高
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
帝京 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1
日高 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

 日高・谷村が突然制球難に陥り、帝京が押し出しの1点を守って逃げ切った。帝京は6回、二死から中島、吉岡、林が連続四球で満塁、続く牛越が1-3から押し出しの四球を選び、労せず決勝の1点を挙げた。エース三沢は速球とスライダーの配球が絶妙、散発7安打で日高を完封した。
 谷村は大きなカーブを武器に、強打の帝京を3安打に抑えただけに6回の乱れが悔やまれる。

<2回戦> 南部 0-4 東海大相模
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
南部 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
東海大相模 0 0 1 0 1 2 0 0 × 4

 東海大相模・吉田が1安打完封の快投を演じた。140キロを超す速球と切れのいいスライダーに南部打線は手が出ず、5回に植野が右前打しただけ。結局、走者もこの1人だった。打線も10安打して吉田を援護した。3回、一死二塁で一ゴロの岩永が一塁手と交錯する間に二塁走者・今井が判断良く生還して先取点。5回に岩永の左前打で2点目。6回は一死二、三塁から投手の吉田が右前へ2点適時打して南部を突き放した。