第77回<平成17年>選抜高等学校野球大会

<1回戦> 市和歌山商 6-5 常総学院
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
市和歌山商 2 1 0 2 1 0 0 0 0 6
常総学院 1 0 0 1 0 0 0 3 0 5

 市和商は茨城県代表強豪常総学院と対戦、死球や敵失を絡めて7安打で6点を奪い、後半追いすがる常総学院を振り切った。
 市和商は1回表、2四球と捕逸などで一死2,3塁と先制の好機を迎え、4番伊藤が三塁線を破る適時打を放って2点を先制。2回には敵失で1点追加して波に乗った。4回、坂の内野安打と上野の二塁打でつくった一死2,3塁の好機に、相手内野陣の敵失と川端の右犠飛で2点。続く5回にも坂の適時打で1点と、効率のいい攻めで計6点を挙げ、優位に立った。
 主戦の左腕田島は7回まで毎回走者を背負いながらも、丁寧な投球で2点に抑えてきた。しかし、回を追うごとに球威が落ちてきた。4点差で迎えた8回、失策と右前安打などで11安打を打たれながらも90キロ台のカーブを効果的に配球し、変化球狙いと見るや内角を速球で強気につく上野の好リードも光った。
 常総学院は先発伊勢の制球が乱れ、6四死球。守備も3失策と崩れ、失点につながったのが響いた。

<2回戦> 神村学園 5-3 市和歌山商
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
神村学園 0 1 0 0 0 2 2 0 0 5
市和歌山商 0 0 0 0 1 0 2 0 0 3

 第3試合に登場した市和商は神村学園と対戦、終盤本塁打で2点を挙げる粘りを見せたが、3-5で敗れた。
 4点差を追う7回し市和商は二死1塁で打者は川端。初戦に続き、それまで無安打に抑えられていたが、リラックスして打席に入った初球は待っていた直球だった。打球はぐんぐん伸びて右スタンドに飛び込む大会7号の2点本塁打となった。2点差まで追って迎えた最終回。代打の東の左前打と田島の右前打で一死1,2塁とし、さらに川端が中前安打を放ったが、送球がそれた間に本塁をついた走者がアウト。最後は二死2,3塁で信下が右飛に倒れ、あと一歩及ばなかった。
 田島は12安打を打たれながらも、丁寧な投球で神村打線を抑えていたが、6,7回に球が高めに浮いたところを長短6安打を浴びて4点奪われたのが最後まで響いた。
 神村学園のエース野上は直球と切れのいいスライダーで内角を思い切って突き、1回を除き、毎回走者を出しながらもスライダーを決め球にしのぎ、打線も6,7回の集中打で突き放した。