<1回戦> 大分上野丘 3-7 箕島
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
大分上野丘 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 3 |
箕島 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 5 | 0 | 0 | × | 7 |
箕島は3回に先制、6回には長短打に盗塁も絡め、5点を奪って7-3で快勝。18年ぶりの勝利で初戦を突破した。
箕島は3回、四球の走者を2連打で返した先制。5回にも二死1,2塁で井口慧が適時打。そして6回に相手投手を完全にとらえた。口火を切ったのは7番沼。強いゴロが相手の失策を誘って無死から出塁する。これで打線に火がついた。山本のバント後森本が中前安打。井口慎はバントヒット、万谷が二塁打、西畑は三塁打を放つ。井口慧も左前安打で続いた。重盗も成功して一挙5点を奪って試合を決めた。
エース森本も踏ん張った。6回まで内野安打1本、四死球ゼロに抑える好投。直球が低めに決まり、カーブやスライダーのキレもいい。大分上野丘打線に狙いを絞らせなかった。後半ボールが先行してストライクをとりにいく球を狙われて3点を失ったが、初の甲子園のマウンドで完投勝利を飾った。
大分上野丘は2回二死1塁のヒットエンドランが空振りで盗塁死に終わるなど、小技を絡める形が作れなかった。
<2回戦> 箕島 4-3 開星
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 計 | |
箕島 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 |
開星 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
ついにベスト8ー。箕島は開星と延長11回の激闘を繰り広げ、4-3で競り勝った。守備の乱れもあったが、スクイズなどで得点を重ね、エース森本の力投で守り切った。箕島の8強入りは昭和57年の春以来。
先制された箕島は2回、山本の内野安打で同点。再びリードされた4回は森本のスクイズで同点。5回に併殺崩れで1点をリードしたが、6回裏同点に追いつかれる。1点を取ったり取られたり。大接戦は延長戦にもつれ込んだ。6回以降1人も走者を出さない重苦しさを一掃し、流れを引き寄せたのは井口慧のバットだった。11回、先頭の井口慧は初球を思いきり振り抜き中越しの二塁打。これが決勝の1点となった。
森本は中盤以降も毎回のように走者を許す苦しい展開だったが、要所で変化球を低めに集めて完投。5回に中堅手万谷が本塁へ好返球をみせるなどバックももりたて、27年ぶりに準々決勝に進出した。
開星も粘りを見せた。春木も6回から10回まで箕島打線を無安打に抑える力投をみせたが、最後に球が甘く入ってしまった。
<準々決勝> 箕島 2-8 清峰
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
箕島 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 |
清峰 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 1 | 4 | × | 8 |
箕島は春夏連覇を果たした昭和54年以来のベスト4進出をかけて、清峰と対戦したが、2-8で敗れた。とはいえ、強豪相手に9回に2点を返すなど最後まで箕島らしい粘りを見せた。
スコアボードに「0」が並ぶ。箕島の各打者は清峰の本格派右腕・今村の140キロを超える速球と切れ味鋭いスライダーを打ちあぐね、走者を出しても本塁はおろか、三塁さえ踏ませてもらえない9回、最後の攻撃。松下監督は選手にこう言った。「スタンドを見渡せ。応援してくれる人たちがこんなにいる。箕島は粘りの野球が身上。1点をもぎ取ろう」。清峰のマウンドはこの回から中野。先頭の井口慧が遊撃の内野安打で出塁。代走は片田。一死後打席に入ったのは、2回戦で決勝打を放った沼。思い切り振った打球は遊撃手の前ではずんで失策を誘った。続く代打の石井は冷静に1点をもぎ取った。柿木は4球目を空振りしたが、捕手が後逸して振り逃げとなって2点目。しかし粘りもここまで。後続を断たれて箕島の「春」が終わった。森本は自慢の縦に割れるカーブが高めに浮いて清峰打線につかまり、最後まで粘りを見せたが猛打を抑えることができなかった。
清峰が先頭打者が6度出塁して相手に重圧をかけ、前半から小刻みに加点。15安打で8点を奪って箕島を突き放した。